ミノルタ フラッシュカラーレセプターは、フラッシュ光のような瞬間光の色温度を測定する場合に使用するミノルタ カラーメーターⅡ専用の受光部(別売オプション)です。ミノルタ カラーメーターⅡに標準添付されている受光部は定常光専用のため、フラッシュ光などの瞬間光を測定する場合は受光部をミノルタ フラッシュカラーレセプターに付け替える必要があります。
筆者は銀塩寫眞時代からミノルタ カラーメーターⅡを愛用してきましたが、ミノルタ フラッシュカラーレセプターは持っていませんでした。このたびヤフオクで安く入手することができたので、さっそくレビューしたいと思います。
現在流通しているカラーメーター
参考までに、現在市場に流通しているカラーメーター(演色性測定機能をもつ高級機を含む)には以下のようなものがあります。
メーカー | 名称・型番 | 機能・特長 | 標準小売価格 |
---|---|---|---|
ミノルタ*1 | カラーメーターⅡ | 3色式カラーメーター。標準で定常光測定、オプションでフラッシュ光測定に対応。電源として 006P 乾電池を使用。 | 生産終了 |
カラーメーターⅢF | 3色式カラーメーター。一台で定常光とフラッシュ光の双方を測定可能。電源として単三乾電池2本を使用。 | 生産終了 | |
ケンコートキナー*2 | カラーメーター KCM-3100 |
3色式カラーメーター。一台で定常光とフラッシュ光の双方を測定可能。電源として単三アルカリ乾電池2本を使用。 | 170,000円 |
セコニック | プロデジカラー C-500 |
受光部に4つのカラーセンサーを搭載した世界初デジタル撮影対応のカラーメーター。デジタルカメラのセンサーまたはフィルムの特性に合わせた各モードをもっている。一台で定常光とフラッシュ光の双方を測定可能。電源として単三アルカリ乾電池2本を使用。 | 生産終了 |
スペクトロマスター C-700 |
単体でフラッシュ光測定が可能な世界初の分光式カラーメーター。LEDや蛍光灯などの光源も正確に測定可能。デジタルカメラのセンサーまたはフィルムの特性に合わせた各モードをもつほか、スペクトルや演色評価などの各種の測定が可能。 | 生産終了 | |
スペクトロマスター C-800 |
感覚を数値化する新たな指標SSI、TLCI、TM-30-18、CRIの4種の演色評価指数を搭載。従来のRGBフィルターセンサー方式では苦手としていたLEDや蛍光灯などの光源も正確に測定可能。 | 180,000円 | |
スペクトロマスター C-7000 |
産業用途に適した分光色彩照度計。分光センサーにはCMOSリニアイメージセンサーを採用することでLEDや蛍光灯等、あらゆる光源を正確に測定可能。 | 250,000円 |
ミノルタ カラーメーターⅡ
ミノルタ カラーメーターⅡは、現在流通しているカラーメーターの中では最も古い製品で、本体に標準で添付されている受光部は定常光測定専用のものです。フラッシュ光を測定するためには専用受光部を別途購入する必要があります。古い製品ですが、カラーメーターとして必要十分な機能を持っており、中古品の価格も安い*3ため、現在でも利用者が多い製品です。
ミノルタ フラッシュカラーレセプター
ミノルタ フラッシュカラーレセプターは、フラッシュ光の色温度を測定する場合にミノルタ カラーメーターⅡに装着する専用受光部です。別売品であり流通量も少ないようで、なかなかお目にかかれないレアものになっています。
フラッシュ光を測定してみる
ここでは、ミノルタ フラッシュカラーレセプターを使用して市販のフラッシュ(クリップオンストロボ)の色温度を実際に測定してみました。
測定対象となるのは、正確な発色(色温度)で定評のある Profoto A1C と 一部のカメラマン*4からから発色が悪いと馬鹿にされている 中華製の Godox V860IIC の2機種です*5。
Profoto A1C の色温度を測定
受光部をミノルタ フラッシュカラーレセプター に付け替えた ミノルタ カラーメーターⅡで Profoto A1C の色温度を測ってみます。①発光部に何も装着しない状態、②発光部にワイドレンズを装着した状態、③発光部にワイドレンズとソフトドームを装着した状態の3パターンについて測定を行った結果を画像で添付します。
Godox V860IIC の色温度を測定
受光部をミノルタ フラッシュカラーレセプター に付け替えた ミノルタ カラーメーターⅡで Godox V860IIC の色温度を測ってみます。①発光部に何も装着しない状態、②発光部に別売のソフトドームを装着した状態の2パターンについて測定を行った結果を画像で添付します。
以上より、色温度をみるかぎりにおいては、Profoto に対して Godox が特段劣っているとは認められませんでした。なお、ミノルタ カラーメーターⅡでは演色性は測定できないため、演色性に関する優劣はあるかもしれません。演色性を測定できる機材をお持ちの方のレポートを待ちたいと思います。