GAZ-67 シリーズとは
GAZ-67 ( ГАЗ-67 ) は、旧ソビエト連邦 ( ゴーリキー自動車工場、GAZ ) で開発された 4×4 輪駆動の小型軍用車両です。
GAZ-64
アメリカで開発されたバンタム 40 BRC *1 を参考に GAZ-64 が開発・生産されました。 GAZ-64 は 1941~1942 年に 646両が生産されています。GAZ-67 はこの GAZ-64 を改良したものです。
GAZ-67
GAZ-67 は 1943 年 9 月に生産が開始され、生産台数は 計 3,137 両 (1943 年に 718 両、1944 年に 2,419 両 ) でした。
GAZ-67B
1944 年 1 月からは改良型の GAZ-67B の生産が開始されました。GAZ-67B は 1945 年 5 月 9 日までに 1,714 両が生産されました。GAZ-67B の生産は大戦終了後も継続され 1953 年までに計 92,843 両が生産されています。
GAZ-67 シリーズの初期タイプではラジエーターグリルガードが 10 本の金属棒を並べて溶接した構造であるのに対して、後期タイプでは1枚の金属板をプレスして7個の長穴を打ち抜いた構造になっており、GAZ-67B についてはそれぞれ戦中型、戦後型と呼ばれています。
【付録】GAZ-64 プチ写真集
GAZ-67 の前身にあたる GAZ-64。戦場写真で観られるのはほとんどが GAZ-67/67B ではなく GAZ-64 なのです。キット化して欲しいアピールで写真を掲載しておきますw
Gaz 64 pigmey 1941 (Prototype Car)
GAZ-67 シリーズのキット
タミヤの GAZ-67B のキットは、1/35 スケールのものは一般に「戦後型」と呼ばれるタイプで、これに対して 1/48 スケールのものは「戦中型」と呼ばれるタイプになっています。主な違いはラジエターグリルが棒状のものか、プレスによる簡易型かですが、生産台数は合計で 92,843 両、そのうちの戦中型はたったの 1,714 両に過ぎません。 ちなみに、大戦中に作られた GAZ-67 の生産台数は 3,137 両です。どちらかというと WWII マニアとしては GAZ-67 をキット化して欲しかったです(苦笑)。
GAZ-67
GAZ-67B 戦中型
GAZ-67B 戦後型
タミヤの GAZ-67B を改造するパーツ
Passion Models からタミヤの 1/35 GAZ-67B 戦後型 を GAZ-67 初期型 ( GAZ-67 または GAZ-67B 戦中型 ) に改造するアフターパーツが発売されました。タミヤのキットそのものが古いキットで考証的におかしなところも多いので、それを改修するためのアフターパーツも併せて発売されています。これらのパーツを使用することで念願の GAZ-67 初期型を作製することができます。
・・・というか、こんな苦労や追加出費をしなくても済むようにタミヤにはリニューアルキットの販売をお願いしたいんですけどねー。できれば GAZ-64 もラインナップに加えてもらう感じで。
商品リンク
タミヤ 1/35 スケール(販売価格高騰のため注意)
[asin:B09ZB2381L:detail]タミヤ 1/48 スケール
その他
脚注・コメント
*1:BRC-40 と表記している資料も多いのですが、本稿では 40 BRC の呼称で統一しました。