pepe’s blog

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Godox AD100Pro の緑被り対策 ~フィルター編~

Godox AD100Pro の緑被り対策

Godox AD100Pro の緑被り対策として、改良版フロントパネル(正確には改良版フレネルレンズ)に換装を行う記事を先日投稿しましたが、有償・無償を問わず改良版フロントパネルの頒布は行わないと明言している代理店もあるようで、この方法が適用できないユーザの方も多いようです。

そこで、より簡便な方法として色温度補正/色補正フィルター( LB/CC フィルター)を使って緑被りを改善する方法を記事にしてみました。

Godox ラウンドヘッド用 LB/CC フィルター V-11T

Godox V-11TGodox ラウンドヘッド用の LB/CC フィルターです。Godox AK-R1 アクセサリーキットに同梱されているマグネット式フィルターホルダーに挟んで使用するもので *1AD100ProAD200Pro(ラウンドヘッド使用時)V1 等で利用可能です。*2

Godox V-11T のパッケージの裏表。LB フィルター8種と CC フィルター8種がそれぞれ2枚ずつ入っています。
Godox AK-R1 アクセサリーキットには、ラウンドヘッドにマグネットで装着できる各種アクセサリーが同梱されています。
ラウンドヘッドアクセサリーアダプターリング  S-R1 を介することでスクエアヘッドタイプのフラッシュに装着することもできます。

AD100Pro の緑被り補正には 279 Tough 1/8 Minusgreen が最適

緑被りの補正にはマゼンタの CC フィルターを使用します。Godox AD100Pro の場合は V-11T に含まれる一番弱いマゼンタの CC フィルター 279 Tough 1/8 Minusgreen を使用します。

Godox AD100Pro の緑被り補正には 279 Tough 1/8 Minusgreen を使用します。

透明のアクリル板2枚でフィルターを挟むようにして、フィルターホルダーにセットします。
フィルターホルダーにフィルターをセットしたら AD100Pro に載せるだけでマグネットで装着されます。

発光テスト

白い壁面を使って補正フィルターの使用前後で緑被りがどの程度改善されているか試してみました。テストのための環境・条件は以下の通りです。

  1. AD100Pro から1メートル離れた白い壁面に対して照射を行いました。
  2. フラッシュの発光量は 1/64 に(光の拡散状態を観るために露出はアンダー気味に)設定しました。
  3. カメラは EOS R を使用し、レンズの焦点距離は 50mm 固定にしました。
  4. カメラの露出は ISO-200、f/5.6、1/200秒 固定としました。
  5. カメラのホワイトバランスは 5600K 固定としました。
  6. 画像はレタッチはいっさい行わずに RAW 現像のみを行いました。

下記の画像からも分かるように、フィルター装着により緑被りが改善されています。

(左)フィルター未装着。(右)フィルター装着後。

演色評価

つぎに、セコニック スペクトロマスター C-800 を使ってフィルター装着前と装着後の演色評価を測定してみました。なお、AD100Pro の発光条件やカメラの設定は前項と同じです。

それぞれ左側がフィルター装着前の測定結果、右側がフィルター装着後の測定結果です。

色被り補正値が 1.3M から 0.2M に減少しており、フィルター装着によって緑被りが大幅に改善されていることがわかります。色温度も良好です。
スペクトル分布には大きな違いは見られません。TLCI も 99 で同じです。
演色性は Ra に低下が見られます。R8 と R9 に改善が見られ、全体に平準化していますが、R10 が大幅に低下している点は気になります。
カメラ(レンズ)の推奨フィルターは必要なしとなっています。色被り・色温度とも良好に改善されています。
光源の推奨フィルターは必要なしとなっています。色被り・色温度とも良好に改善されています。

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商品リンク

ラウンドヘッド用アクセサリー

AD100Pro

脚注・コメント

*1:マグネット式フィルターホルダー単体に V-11T をセットした商品もあります。

*2:スクエアヘッドのクリップオンタイプでもラウンドヘッドアクセサリーアダプターリング  S-R1 を介して装着することができます。