セコニック スペクトロマスター C-800 を購入しました。銀一(GIN-ICHI オンラインショップ)のファーストサマーセール(6/30 まで限定)で通常より安く販売されていたので、最後まで悩みながらポチリました。
セコニック スペクトロマスター C-800
筆者はこれまでカラーメーターとしてミノルタカラーメータⅡおよびミノルタカラーメーターⅢFの2機種を使ってきましたが、これらは3色カラーセンサーを搭載した銀塩寫眞時代のカラーメーターであるため、デジタル時代の LED 光源や複雑な分光スペクトルをもつ蛍光灯などの色温度を正確に測る用途には適していませんでした。
いまや写真用照明は LED ライトが主流になりつつあり、演色指数の測定機能をもった分光センサー搭載のカラーメーターの必要性が切実なものとなってきましたので、清水の舞台から飛び降りる覚悟でセコニックの多機能&高性能カラーメーター C-800 を購入することにしました。
商品説明
セコニック スペクトロマスター C-800 は下記の演色評価機能を搭載した最新のカラーメーターです。
- CRI (Color Rendering Index)
- SSI(Spectral Similarity Index)
- TLCI(Television Lighting Consistency Index)
- TLMF(Television Lighti ngMatching Factor)
- TM-30-15(Technical Memorandum)
また、PC に接続することでリアルタイムに測定結果の画面キャプチャーを取ることができたり、本体内メモリに測定結果を保存(最大99件まで)して PC に読み出すことができる等のデータ再利用のための付加機能も装備しています。*1
とにかく多機能かつ高機能のカラーメーターなので、本稿でそのすべてを語ることはできません。詳細はセコニックのウェブサイトからリーフレットやマニュアルをダウンロードしてご覧ください。
- 分光方式カラーメーター スペクトロマスター C-800 カタログ
- 使用説明書(C-800用)
- クイックガイド(C-800用)
- ユーティリティソフトウェアガイド(C-800用)
- ユーティリティソフトウェア、USBドライバ、説明書(C-800用)
商品内容
C-800 のタッチスクリーンに保護フィルムを貼る
以前にご紹介したセコニックの高機能露出計 L-858D には標準で液晶保護フィルムが添付されていたのですが、C-800 にはどういうわけか液晶保護フィルムが添付されていません。*2 高価な機材ですし、液晶画面が大きいので不慮の事故に備えて保護フィルムを貼っておきたいところです。
C-800 のタッチスクリーンの大きさは 96mm ✖ 57mm なので、できるだけ加工をせずに使えそうな保護フィルムを検索したところ、ELECOM のスマホ用保護フィルムの 4.3 inch(100mm ✖ 57mm)が長辺方向を 6mm カットするだけで使えることがわかりました。
測定テスト
ここでは筆者の書斎で使用している EIZO の高演色性蛍光灯スタンド Z-208-EIZO を光源として C-800 で測定を行った結果を掲げます。なお、測定値比較機能では、比較対象として書斎の天井照明(日立製 LED 蛍光灯)を使用しました。
画面キャプチャー
PC と C-800 を USB ケーブルで接続し、C-800 ユーティリティを使ってリアルタイムで画面キャプチャーを取ったものを掲載します。測定項目は以下のメニュー画面のうちの「多灯比較」と「本体設定」を除いた全項目です。
テキスト
スペクトル
スペクトル比較


CRI
CRI比較


TM-30
SSI
TLCI TLMF
(TLMF は基準の光源との比較を指数で表示する機能)
フィルター


(カメラフィルターモードと照明フィルターモードの切り替えができる)
WB補正
メモリー読み出し
C-800 でメモリ保存した測定結果を C-800 ユーティリティを使って読み出したもの(5画面&1ファイル)を掲載します。C-800 の内部メモリには最大 99 件まで測定結果を保存することができるので、撮影後に測定データをまとめることができます。
テキスト画面
スペクトル画面
演色評価画面
スペクトル画面
ホワイトバランス画面
CSVファイル出力
保存日時 | 2021/7/12 19:02 | |
タイトル | Untitled_08K | |
測定モード | 定常光 | |
色空間 / 白色点 | HSI | D65 |
色温度 [K] | 5054 | |
⊿uv | 0.003 | |
照度 [lx] | 2310 | |
基準色温度 [K] | 5000 | |
LB指数 [MK⁻¹] | 2 | |
LB カメラフィルター | ----- | |
LB 照明フィルター | ----- | |
CC指数 | 0.3M | |
CC# | 0.8M | |
CC カメラフィルター | CC-2.5M | |
CC 照明フィルター | L279 1/8 MINUS G | |
CRI Ra | 96.1 | |
CRI R1 | 96.5 | |
CRI R2 | 95.4 | |
CRI R3 | 96.3 | |
CRI R4 | 96.2 | |
CRI R5 | 96.2 | |
CRI R6 | 94.1 | |
CRI R7 | 96.3 | |
CRI R8 | 97.9 | |
CRI R9 | 98 | |
CRI R10 | 90.5 | |
CRI R11 | 96.1 | |
CRI R12 | 91.2 | |
CRI R13 | 95.4 | |
CRI R14 | 98 | |
CRI R15 | 97.3 | |
TM-30-18 Rf | 95 | |
TM-30-18 Rg | 99 | |
SSIt | 62 | |
SSId | 80 | |
SSI1 | --- | |
SSI2 | --- | |
TLCI | 98 | |
TLMF | 36 | |
CIE1931 x | 0.3441 | |
CIE1931 y | 0.3569 | |
Hue | 44deg | |
Saturation | 24% |
ミノルタカラーメーターⅡ/ⅢFと測定値を比較してみる
ここでは筆者が持っているはミノルタカラーメータⅡおよびミノルタカラーメーターⅢFの2機種と C-800 の色温度測定値を比較してみました。
光源としては、書斎の天井照明(日立製 LED 蛍光灯)と書斎で使用している EIZO の高演色性蛍光灯スタンド Z-208-EIZO を使用しました。
書斎の天井照明(日立製 LED 蛍光灯)
書斎の天井照明(日立製 LED 蛍光灯)について、普段使いのモード(節電モード)とラク見えモードの2つについて3つのカラーメータを使って計測しました。結果はほぼ同等の測定値となりました。
節電モード
ラク見えモード
高演色性蛍光灯スタンド(Z-208-EIZO)
EIZO の高演色性蛍光灯スタンド Z-208-EIZO について、3つのカラーメータを使って計測しました。高演色性の光源なので大きな違いは出ないだろうと予測していたのですが、測定結果にかなりの相違が出ました。
商品リンク
カラーメーター
分光計
液晶保護フィルム
高演色性ライトスタンド