露出計なんて要らない!?
デジタルカメラになってから使われなくなったものの筆頭として単体露出計とカラーメーターがあります。カラーメーターはもともと高価すぎて一般に手の届く商品ではなかったというのはありますが、デジタルカメラの進化によって露出や色温度調整が誰にでも簡単にできるようになったことが大きいです。
一時期は「もう露出計なんか要らない」みたいなことを吹聴するユーチューバーもどきの職業カメラマンさんもいました。そうした(無責任な)発言に扇動された人も多いのかもしれません。*1
露出計復活の機運
ところが最近になって、露出計やカラーメーターが見直される機運が高まってきたように感じます。ひとつには Godox などの安価で高性能な照明機材(モノブロックストロボや LED ライト)が登場して、アマチュアカメラマンでも照明機材を駆使した撮影に手が届くようになったというのが大きいようです。
屋外でのモデル撮影程度でしたら、カメラの露出計(=反射光式露出計)と色温度補正でトライ&ゴーでやれば何とか撮れてしまうでしょうが、室内での物撮りやポートレート撮影のように細かな露出調整や多灯ライティングが必要となるケースでは、やはり入射光式露出計があったほうが圧倒的に便利です。
我が家の露出計・カラーメーター
というわけで、本稿では我が家にある単体露出計およびカラーメーターをご紹介します。個々の詳細については、これまでにもいくつか記事を投稿していますし、今後もライティングの実演をかねて記事を投稿していく予定です。
単体露出計
我が家の単体露出計の集合写真です。オプションのアクセサリー類はこの写真には写っていません。
左から順に、
- セコニック スタジオデラックス L-398
- ミノルタ オートメーターIV
- ミノルタ フラッシュメーターVI
- セコニック スピードマスター L-858D(トランスミッターRT-GX内蔵)
- セコニック DUAL SPOT F MODEL L-778
で、1と2が入射光式、3 と 4 が反射光・入射光両用、5 がスポットメーター(反射光式)です。特に、4 の L-858D は Godox の X システム用の送信機を内蔵していてストロボの光量調整をしながら露出を測ることができる最新・最上位モデルです。
L-858D に関しては下記の記事もあわせてご覧ください。
カラーメーター
我が家のカラーメーターの集合写真です。オプションのアクセサリー類はこの写真には写っていません。
左から順に、
で、1 と 2 は定常光と瞬間光(フラッシュ)の両方の色温度を測定できます。3. のミノルタ カラーメーターII は標準では定常光しか測れませんが、オプションのフラッシュカラーレセプターを付け替えればフラッシュ光の測定も可能です。
1 の C-800 については、単に色温度だけでなく演色性の測定等の非常に多機能な測定器となっています。民生用のカラーメーターとしては最新・最上位モデルです。
カラーメーターII と C-800 に関しては下記の記事もあわせてご覧ください。
スマホアプリ
最後にスマホアプリの露出計をご紹介します。スマホアプリの露出計は基本的に反射光式のものがほとんどですが、中には簡易カラーメーター機能を搭載しているものもあります。測定値もそこそこ正確な値が表示されるのでアプリだからと言って侮ることはできません。
下の画像は私の iPhone 8 Plus の露出計フォルダーの画面キャプチャーです。
アプリ fotometerV2 *2の画面。ノスタルジックな画面デザインが秀逸です。このアプリは反射光式(メインカメラを使用)と入射光式(サブカメラを使用)の両方に対応していてスライドスイッチで切り替えることができるほか、測定した露出データ(複数件)を保存しておくことが可能です。
ASLightMeter の画面。質実剛健、操作もシンプルそのもので fotometerV2 とは対極に位置します。