pepe’s blog

雑多な趣味に関して深く浅く広く狭く語るブログです。

【よもやま話】壺から手が抜けなくなった猿

独りよがりな大義を掲げ、2~3日で簡単に陥落できるだろうという甘い予測のもとに、宣戦布告もせずに国境を越えて他国に侵攻したとある大国の姿をみて「壺から手が抜けなくなった猿」の寓話を思い出しました。

その寓話とは次のようなものです。

金平糖が入っている壺がありました。この壺を見つけた猿が壺の中に手を突っ込んで中の金平糖を取り出そうとしますが、金平糖を握りしめたままでは壺から手を抜くことができません。金平糖を手放せば手を抜くことができるのですが、食い意地の張った猿は金平糖を手放すことができず、そうこうしているうちに猟師に捕まってしまいました。

この寓話ですが、壺の中身が金平糖だったり豆だったり麦だったりバナナだったり諸説あるようです。昔の絵本に書かれていたという人もいますが、ちょっと探したかぎりでは日本の寓話や絵本にそれらしいものは見当たりませんでした。

インドネシアに古来から伝わるサルの捕獲法として紹介している書籍もあるようですが、あまり一般的に読まれている書籍とは思えないので、この寓話の出所はいまひとつ不明です。

ちなみに、この寓話によく似た話がタウンゼント版イソップ寓話の 46 話に「少年とハシバミの実」として掲載されています。*1

 少年は、ハシバミの実が、たくさん入った壷に、手を突っ込み、つかめるだけつかんだ。しかし、壷から手を抜こうとして、途中で手が引っかかり、抜けなくなってしまった。それでも、少年は、ハシバミの実を、諦めようとはせずに、渋っていたので、依然手は抜けぬまま、少年は、涙を流して、身の不幸を嘆いた。
 すると、そばにいた人が、こう言った。
「半分で我慢しなさい。そうすれば、すぐに抜けるよ。」

教訓。一度に、欲張るな。

 

・・・閑話休題(話を本筋に戻すこと)・・・

侵攻から2カ月半が過ぎようとしていますが、いまだに停戦の目途が立っていません。掴んでいるものを手放しさえすれば壺から手を抜くことができるのに・・・。

*1:この寓話は元々はイソップ寓話ではないとされています。